はじめまして、フリーランスのますみです!
『一人一人が自立・共存・革新している「クリエイターエコノミー」を創る。』というビジョンに向けて活動しています。
本記事では、PRINCE2の概要とPRINCE2を理解する上で必須知識となる7の原則と7つのテーマと7つのプロセスとPRINCE2 Foundation / Practitionerという資格についてなるべくわかりやすく日本語で解説しています。
PRINCE2とは?
PRINCE2とは、「PRojects IN Controlled Environments, 2nd version」の略で、英国商務局(Office of Government Commerce; OGC)が開発したプロジェクトマネジメント手法です。
特徴として、「組織」に着目しており、「各ロールの役割と責任」を軸とした話が多いです。特に、ユーザー・エグゼクティブ・サプライヤー・プロジェクトマネージャー・チームマネージャーなどの役割と責任範囲が明確に定義されている。
PMBOKやITILなどの他の手法との違いを知りたい方は下記記事をご参照ください。
PRINCE2の7つの原則とは?
PRINCE2は、下記の7つの原則に基づいています。
原則とは、コンパスのような「プロジェクトの指針」を表します。
- ビジネスの継続の正当性 / Continued Business Justification
- 経験からの学習 / Learn from Experience
- 定義された役割と責任 / Defined Roles & Responsibilities
- 段階によるマネジメント / Manage by Stages
- 例外によるマネジメント / Manage by Exception
- 成果物重視 / Focus on Products
- 環境に合わせたテーラリング / Tailor to Suit the Project Environment
1. ビジネスの継続の正当性 / Continued Business Justification
ビジネスとしての価値(投資する意義)があるかを確認しながら、進めていることを表します。
場合によっては、撤退(プロジェクト中止)の基準を決めることもあります。
2. 経験からの学習 / Learn from Experience
過去の教訓を行動につなげていることを表します。
3. 定義された役割と責任 / Defined Roles & Responsibilities
事前に定義された役割に応じた責任に基づいて、行動していることを表します。
4. 段階によるマネジメント / Manage by Stages
段階(工程、プロセス)によってプロジェクトを管理していることを表します。
段階で分けていることで、投資を継続するかしないかなどの判断を段階ごとに判断が可能です。
5. 例外によるマネジメント / Manage by Exception
各人が責任の許容度を超えた時に、例外としてエスカレーションをしていることを表します。
例外が発生した時の「許容度」と「伝達方法」を事前に定義しておくことが重要です。
6. 成果物重視 / Focus on Products
顧客の要求を理解して、要求を満たすために適切にコントロールしていることを表します。
7. 環境に合わせたテーラリング / Tailor to Suit the Project Environment
プロジェクトの環境に合わせて、経験や手法などを適切に適用していることを表します。
テーラリングとは、洋服の仕立てから転じて、個別のケースに最適化することです。
PRINCE2の7つのテーマとは?
PRINCE2は、7つのテーマを利用しています。
テーマとは、7つの原理を実現するために「実施すべき活動や概念(ベストプラクティス)」を表します。
- ビジネスケース / Business Case
- 組織 / Organization
- 品質 / Quality
- 計画 / Plans
- リスク / Risk
- 変更 / Change
- 進捗 / Progress
1. ビジネスケース / Business Case
ビジネスケースとは、プロジェクトを実施する意義を説明した資料です。
プロジェクトの妥当性を判断するために利用します。
2. 組織 / Organization
全メンバーの責任構造を明確にした組織構造を整理することが重要です。
3. 品質 / Quality
「要求される品質基準」と「その基準に対する責任の所在」などを表します。
4. 計画 / Plans
5W2Hなどを用いて、明確に定義することが重要です。
5. リスク / Risk
ポジティブ・ネガティブの両側面での不確定要素を表します。
リスクを把握するだけでなく、評価・対応していくために計画・実行・報告する手順も明確にします。
6. 変更 / Change
プロジェクト実行中に、変更が発生することがあります。
そうした時に、以下のような流れの詳細を定義します。
- 変更内容の把握
- 影響範囲の調査
- 対応策の立案・計画
- 対応策の実行
- 報告
7. 進捗 / Progress
プロジェクトを進める上で、現状の進捗を「確認する方法」や「報告する方法」を定義します。
PRINCE2の7つのプロセスとは?
PRINCE2は、下記の7つのプロセスを進めます。
プロセスとは、プロジェクトを管理するための「活動手順」です。
- プロジェクトの指示 / Starting Up a Project
- プロジェクトの立ち上げ / Directing a Project
- プロジェクトの開始 / Initiating a Project
- 段階のコントロール / Controlling a Stage
- 成果物納品の管理 / Managing Product Delivery
- 段階境界のマネジメント / Managing a Stage Boundary
- プロジェクトの終了 / Closing a Project
1. プロジェクトの指示 / Starting Up a Project
プロジェクトの指示は、「全ての意思決定をするプロセス」です。
プロジェクトを開始するかどうか、継続するかどうか、リスクに対してどう対応するかなどの意思決定があります。
2. プロジェクトの立ち上げ / Directing a Project
プロジェクトを開始する前に実施する「準備のプロセス」です。
具体的に実施する準備の例として、下記のような工程が挙げられます。
- 目的の明確化
- 目標の明確化
- ステークホルダーの洗い出し
- 成果物の納品方法
3. プロジェクトの開始 / Initiating a Project
立ち上げよりもより計画を詳細化することがこのプロセスでの作業として挙げられます。
4. 段階のコントロール / Controlling a Stage
各段階における進捗・品質・費用を確認し、コントロールするプロセスです。
5. 成果物納品の管理 / Managing Product Delivery
成果物納品に関連する管理を行うプロセスです。
納品後の品質管理や顧客からの承認などが含まれます。
6. 段階境界のマネジメント / Managing a Stage Boundary
段階と段階の間の管理プロセスです。
各段階が終了した後に、次の段階の計画を見直す作業が含まれます。
7. プロジェクトの終了 / Closing a Project
プロジェクトの最終段階が終了したタイミングで行う作業のプロセスです。
プロジェクト業務と定常業務を切り分けるためにもこの工程は重要である。
PRINCE2 Foundation / Practitionerとは?
PRINCE2には、「PRINCE2 Foundation」と「PRINCE2 Practitioner」という資格があります。Foundationの資格には受験資格の制限はありませんが、Practitionerの試験には受験資格の制限(PMPもしくはPRINCE2 Foundationの試験合格)があります。
より詳細な情報は下記をご参照ください。
最後に
いかがだったでしょうか?
この記事を通して、少しでもあなたの困りごとが解決したら嬉しいです^^
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